マイマイガに効果のある殺虫剤について

ページ番号2000220  更新日 平成21年5月20日

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質問内容

マイマイガの幼虫(毛虫)の件で教えていただきたい事があります。
個人邸、保育園、学校等から薬剤散布の依頼等があり、現在有機リン系農薬(トレボン乳剤)で対応していますが、安全性の高い BT剤という農薬があるとの事でインターネットで調べましたが、マイマイガに効果のある薬剤を見つける事が出来ませんでした。
マイマイガに効果のあるBT剤の薬剤名等を教えていただきたいのですがいかがでしょうか?

有機リン系農薬と混ぜれば効果的と記載がありましたがどれくらいの割合で混ぜればよろしいのでしょうか。
又農薬が、遊具等に飛散した場合どれぐらいの時間、期間農薬が残留しているのでしょうか(水で洗い流してはいますが)ご回答宜しくお願い致します。

回答

本年もマイマイガの発生が多く、対応に苦慮されていることとお察し申し上げます。
幼虫(毛虫)が大きくなるにつれて薬剤も効きにくくなり、幼虫の小さな時期に防除することが効果的となります。できるだけ早期に捕殺や薬剤散布で防除したいものです。
ご質問の農薬のBT剤は、生物由来農薬で、細菌が作り出す結晶毒素を主成分としており、害虫の体内で消化器官の細胞を破壊して摂食不良や、消化不良を起こし害虫を弱らせる農薬で、ガやチョウの仲間にのみ効き目があります。人等には全く影響がありません。そのため通常の化学農薬のような毒性や残効等は無く、環境にやさしい剤です。
ただしその性質上、効果が目に見えるまで(害虫が死ぬまで)数日程度とやや時間がかかります。そのため、即効性の「有機リン剤との混合が効果的」との記載があったものと思われますが、薬剤はできれば混合は避けた方が安全です。
使用に当たって注意する点は、農薬はそれぞれで農薬登録のある農作物等への使用に限られ、建物や遊具への使用は適用外となり使用はできません。また農薬ごとに使える農作物や、対象の害虫は異なります。
今回は、ご質問カテゴリが「花」とのことで、花壇、庭の花木への使用と思われますが、BT剤には、パンジーなどの花壇に使用するような花での農薬登録が無いため、使用はできません。しかし庭や花壇周辺等にある花木等の樹木へは使用できるものがあります。また、対象害虫についても、マイマイガ自体への登録はありませんが、他の蛾類に効果のある薬剤はあり、その蛾との同時防除としての使用は可能となります。
花木等の樹木類での使用が可能な(記載時時点の登録)BT剤の主なものは以下の剤があります。
「トアロー水和剤CT」、「バシレックス水和剤」
使用時には、容器のラベルの記載事項をよく読み、使用倍率等を守って散布してください。また、周辺の他の作物や器具等へは飛散の無いように注意して使用してください。
仮に器具等へBT剤が飛散した場合、直接散布したものでなければ、特に直後に水で洗い流しているのであれば、農薬残留はほとんど無いと思われます。
また、農薬の区分上での違いとなりますが、質問記載中のトレボン乳剤は有機リン剤ではなく合成ピレスロイド系殺虫剤となりますが、マイマイガへは効果的な薬剤です。
以上回答としますが、さらに農作物等への使用について、使用方法等ご不明な点は、最寄りの農業改良普及センター、病害虫防除所へお問い合わせください。

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  • 病害虫防除所の連絡先:電話0197−68−4427

このページに関するお問い合わせ

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