《大船渡》釜石市の新たな特産品!クッキングトマト「すずこま」(かまとまちゃん)(令和8年2月20日発行)
釜石市の農業の特徴
釜石市は、リアス式海岸特有の急峻な地形で傾斜地が多く平地が少ないことから、農地規模の小さい農家が多くを占めています。このようななかで、市では、小規模農地においても、温暖で降雪量が少ない自然条件を生かすとともに、付加価値の高い農産物生産の推進により、収益性の高い農業「釜石型農業」モデルの構築を目指しています。
「釜石型農業」では、燻して渋抜きをした「甲子柿」やラグビーボールのような形をした「ラグビーカボチャ」、加熱調理用のトマト「かまとまちゃん」、梅酒製造用の「梅」等の園芸品目と、「鶏肉」等の畜産物を釜石産農畜産物と位置づけ、生産から販売、消費促進を図っています。
「すずこま」とは?
「すずこま」は農研機構東北農業研究センターで育成された加熱調理用トマト(クッキングトマト)です。リコピン含量が高く鮮やかな赤色であり、加熱調理することで旨味とコクが出ます。日本では、生食用トマトが主流ですが、世界の野菜生産量2位(FAO 2023)であるトマトは、世界的に見ると加熱調理用として利用されることの方が多いです。そのため、今後の国内での加熱調理用品種の消費拡大が期待されており、市では、釜石産すずこまのブランド化に令和3年より取り組んでいます。
令和6年には、「すずこま」のブランド化に向け、親しみやすく愛着が持て、その特徴や魅力を表す愛称を募集し、応募総数310件のなかから、愛称は「かまとまちゃん」に決定しました。
「すずこま」の栽培の特徴
「すずこま」の大きな特徴は、心止まり性とジョイントレス性です。心止まり性により、わき芽かきや摘心が不要で、誘引作業も容易です。また、果実の柄部分に節がないジョイントレス性により、手で果実をひねるとヘタが茎側に残り、果実だけ簡単に収穫できることから、ハサミを使わない収穫作業が可能となります。
「すずこま」の生産拡大に向けた取組み
釜石市では、令和3年から「すずこま」の栽培に取り組んでおり、令和7年は10aで7名の生産者が栽培しています。収穫量は、令和3年の約300 kgから約1,000 kg(令和7年見込み)に増加中です。
市では、令和4年3月にクッキングトマト「すずこま」栽培マニュアルを発行し、生産者の栽培技術の定着に向けて取り組んでいます。また、「かまとまちゃん」の愛称決定の初年度となった令和7年度は、市の担当者による「かまとまちゃん通信」の発行が始まりました。「かまとまちゃん通信」では、「すずこま」の生育状況や栽培管理について生産者や栽培に取り組む市民に向けて発信するとともに、市内飲食店で提供される「かまとまちゃん」を使用したメニューの紹介や、市内のこども園や学校での栽培体験の様子など、地域の話題を盛り込んだ、読んでいて楽しいお便りとなっています。「かまとまちゃん通信」は、釜石産農畜産物PR事業HP(https://kamaishi-gata-nougyo.jp/)に掲載されていますので、ぜひご覧ください。
「すずこま」(かまとまちゃん)をご賞味あれ
市内産直等で7月頃から10月頃まで販売されている「すずこま」は、加熱調理することで本来のおいしさが引き出されますので、ぜひすずこま料理にチャレンジしてみてください。おすすめレシピは、ご家庭でも作りやすいミネストローネ(トマトスープ)です。市内でのイベント「釜石まんぷくフェス」では、「すずこま」に加え、野菜や鶏肉などの素材をオール釜石で実現したスープがお振舞されました。また、市内ではジェラートやジュース、ドリア等、「すずこま」の加工品が食べられます。
「すずこま」を求めて釜石市まで足を運んでみてはいかがですか?
今後の展望
市では、まずは地元での消費拡大を目指し、加熱調理用トマトの良さを地元企業に知ってもらい、生産者と事業者のマッチングによる出荷促進を進めています。今後は、他品目との組合せ品目として、小規模であっても生産者を増やしていくことで遊休農地解消や認知度向上につなげ、普及拡大を目指していきます。
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