《大船渡》人物紹介「先人から受け継いだ文化を進化させ、次の世代に繋ぐ 吉田司さん」

ページ番号2010612  更新日 令和6年4月1日

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今回は、陸前高田市米崎町で令和3年に「イドバダ・アップル」という屋号で独立した吉田司さん(47歳)を紹介します。

 吉田さんは、地元の高田高校卒業後、県内外のホテルや飲食業・観光関連の仕事に従事し、飲食業での独立を目指していました。しかし、東日本大震災の際に支援物資として提供された「米崎りんご」の美味しさとその産地の厳しい現状を知り、就農を考えるようになりました。

 平成29年、40歳になったのを機に縁あって農業系のNPO法人に入職し、約3年、りんご栽培の経験を積みました。その間、農業経営も学び、岩手大学農学部公認のアグリ管理士を取得し、令和3年に独立しました。

 現在は、地域の農地を譲り受け、およそ90a、20品種以上のりんごを栽培しています。

 吉田さんは、経営理念として「先人から受け継いだ文化を進化させ、次の世代につなぐ」を掲げ、新しいことに積極的にチャレンジしています。

 まずは、購入型クラウドファンディングを活用した資金調達です。クラウドファンディングは、インターネットを通じた情報発信により、多くの方に注目してもらえるというメリットもあり、資金調達のほか販路拡大にも役立っています。また、スマート農業にも積極的に取り組んでおり、「ロボット草刈り機」を導入したことで、草刈り作業の短縮につながり、他の管理作業やマーケティングの時間を確保することができました。

 その他、農地利用最適化推進委員として担い手への農地利用の集約化や、農業への多世代の参加推進のため、農福連携にも取り組むなど、毎日楽しく走り回っています。

 今後は、りんごの価値を高めながら、ゆくゆくは規模拡大もしたいと意気込みを語っていました。

 積極的に人と関わり、人を巻き込みながら活動を展開する吉田さんは、「米崎りんご」の新たな担い手として活躍が期待されています。

(文:大船渡農業改良普及センター)

生産したりんごと映る吉田さん
イドバダ・アップル 吉田 司さん
リンゴの着色管理を行う吉田さん
りんごの着色管理を行う様子

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