《大船渡》産地情報 基盤整備を契機に地域農業の担い手組織を設立!~農事組合法人金成なるせ農芸の取組紹介~

ページ番号2010347  更新日 令和5年11月21日

印刷大きな文字で印刷

基盤整備後のほ場で田植え

はじめに

陸前高田市金成地区で令和4年度に設立した農事組合法人金成なるせ農芸について紹介します。同法人は、大船渡地域で4例目、陸前高田市としては3例目の集落型農事組合法人です。

集落営農組織の設立

陸前高田市金成地区は、市中心部から北西約5キロの横田町を流れる気仙川沿いの景観豊かな水田地帯に位置しています。
当地区では、農地が小区画で分散している、農道が狭く大型機械が入れないなど作業効率の改善が課題となっていました。
これらの課題解決を図るために、平成27年6月に金成地区基盤整備準備委員会(平成29年6月に推進委員会へ改組)が設立され、県営事業によるほ場整備が行われました。地域では、集落ビジョンの検討、営農組合設立に関する話し合いや集落説明などを経て、平成30年2月25日に法人の前身となる任意の集落営農組織として金成地区営農組合(組合員数90名)が設立されました。組合では、設立から5年以内に法人化することを計画に盛り込み、栽培品目は水稲を中心とし、露地ピーマンと農作業受託を導入しました。
 

農事組合法人金成なるせ農芸が誕生

法人化に向けて、令和2年7月に営農組合の役員から構成される発起人会が立ち上がりました。
発起人会の活動として、設立までに合計43回の座談会、中小企業診断士や税理士などの専門家による指導、県内の先進事例視察などを関係機関と連携しながら行いました。
令和4年11月13日に設立総会が開催され、12月7日に法人登記が完了して農事組合法人金成なるせ農芸が設立しました。
標準区画を1ヘクタールとして整備された水田約25クタールは、全て農地中間管理事業を活用して当法人に集積・集約化されています。
 

座談会
座談会の様子
設立総会
設立総会の様子

令和5年度から営農開始

令和5年度から大区画化した水田での水稲と露地ピーマンの栽培が開始されました。3名のオペレータが基幹作業を担い、組合員が草刈りなどに参画するなど集落ぐるみでの活動です。
水稲は、主食用米、飼料用米、モチ米など約24ヘクタールの栽培を行いました。主食用米では、営農組合の時から取り組んでいた「ひとめぼれ」、地域ブランド米の「たかたのゆめ」に加え、法人化後から「銀河のしずく」の栽培を開始しました。栽培面積は大船渡地域で最大規模です。
また、高収益作物として露地ピーマン約30アールの栽培を行い、今後はアスパラガスの栽培にも取り組む予定です。
令和5年度からスタートを切った同法人が、地域農業の担い手として、より一層活躍できるように普及センターでは、関係機関と連携して支援を行っていきます。

稲刈り
法人化して最初の稲刈り
ピーマン
経営にはピーマンも導入

(文:大船渡農業改良普及センター)

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビシステムズ社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

大船渡農業改良普及センター
〒022-0004 岩手県大船渡市猪川町字前田6-1
電話番号:0192-27-9918 ファクス番号:0192-27-9936
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。