《宮古》人物紹介『尾形大地さん 震災復旧農地を活かす畜産農家』
山田町豊間根御出身の尾形大地さん(33歳)を紹介します。
大地さんが高校3年生だった平成23年3月11日、東日本大震災が発生し、岩手県内も大きな被害を受けました。
大地さんは、高校卒業後、関東の会社で2年ほど勤務したのち、東日本大震災で大きな被害を受けた故郷の復興に貢献したいという思いからUターン。地元の会社で勤務するかたわら、実家の米づくりにも関わっていました。その後平成28年に就農、令和7年に10年目を迎えた若手経営者です。令和7年2月には、令和6年度宮古地方農業賞において、地域の模範となる優れた農業経営を実践され、地域農業の発展に努められている方に贈られる「地域を担う農業経営者賞」を受賞されました。震災復旧農地を活かした飼料生産と、「山田町を元気にしたい、復興に貢献したい」という大地さんの思いが、受賞に至った要因でした。
大地さんは現在、生まれ育った豊間根地区で畜産(肉用牛(黒毛和種)繁殖経営、繁殖雌牛14頭規模)を営んでいます。発育が良く、体積感のある子牛を多く生産しています。これまでは経産牛を導入して繁殖雌牛を確保してきましたが、今後は雌子牛の自家保留と育成に挑戦し、オール自家産を目指すとのこと。また、牛舎から22kmほど離れた船越半島の小谷鳥及び大浦地区の復興水田6.46haで水稲を栽培、稲ホールクロップサイレージ(以下、「稲WCS」)を調製し、牛の飼料として自家利用しています。やませの影響を受けやすい等好条件とは言い難い地区ですが、貴重な農地を活用し、自給飼料生産を実践しています。令和7年は、近年増加してきたニホンジカによる食害への対策として、鳥獣被害防止施設整備事業により、恒久電気柵を5,000m余設置予定です。今後は、遊休水田等を活用して水稲の栽培面積を増やし、稲WCSを増産したいと考えています。
ふるさと山田町が大好きだと語る大地さん、地元をもっと魅力的にしていくため、今後一層の御活躍を期待しています。
(文:宮古農業改良普及センター 西田 清)

(おがた だいち)

しっかり食べさせます
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