《一関》(人物紹介)地域の農地の受け皿を作りたい! 槻山隆幸さん
今回は、一関市厳美町で水稲を中心に生産している株式会社みらい農産代表取締役の槻山隆幸さんを紹介します。
槻山さんは岩手県立農業大学校を卒業後、地元で教育関係の職に就いていましたが、2012年に退職し親元就農しました。
槻山さんが就農したきっかけは、地域の農業に危機感を持ったことでした。主食用米の価格が低迷するなか、「このまま農家の所得が減り、後継者がいない農家が離農してしまうと地域の農地が廃れてしまう」と感じ、地域の農地の受け皿となれる組織の必要性を痛感しました。そこで、2021年に「株式会社みらい農産」を立ち上げ、代表取締役として日々活動してきました。
槻山さんのポリシーは「何事にもチャレンジすること」で、ドローンを使った病害虫防除や、可変施肥による肥料コスト低減など、先進的なスマート農業技術を取り入れることで、地域の農地を効率よく活用しています。また、県オリジナル主食用水稲品種である「銀河のしずく」の管内JA栽培研究会の会長としても精力的に活動しており、普及センターをはじめ関係機関と連携しながら、栽培研究会主体の実証試験や、生産現場と関係機関との橋渡しなど、「銀河のしずく」の生産現場を盛り上げています。
このような取り組みによって、株式会社みらい農産は、地域農地の担い手となり、現在では水稲だけで40ha以上の作付けを行うだけでなく、スイートコーンの栽培など、多角的な経営を行う管内で有数の大規模法人へと成長しました。
今後は、育苗ハウスを活用した野菜栽培などを取り入れながら、更なる規模拡大を続けつつ、将来を見据えて地域の内外から就農希望者を雇用することで地域の農地を守るための労働力を確保し、将来自身が引退しても持続的に地域の農地が守られる仕組みを作りたいと語ります。
普及センターでは、今後もチャレンジを続ける槻山さんを支援していきます。


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