《一関》 産地情報 経営理念に基づく経営計画立案や計画達成に向けた管理手法を習得「農業経営の夢実現応援セミナー」

ページ番号2003678  更新日 令和3年5月21日

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 一関地方は、一関市と平泉町で構成され、恵まれた自然条件を生かし、米、園芸品目、牛肉や牛乳など高品質な農畜産物の生産が行われています。しかし、他地域と同様、農業従事者が減少し農業産出額は減少傾向にあることから、将来の地域農業を担う農業者の育成が課題となっています。

 一関地方農林業振興協議会では、認定農業者や認定新規就農者等を対象に、経営理念に基づく経営計画の策定や見直しを通じて農業経営の夢(計画達成)を応援するセミナーを開催しており、一関地方農林業振興協議会の構成員である普及センターが中心となって企画立案しています。

 セミナーの名称は「農業経営の夢実現応援セミナー」といい、平成27年度から開催しています(平成27年度は「経営高度化セミナー」)。受講者の募集は、一関市や平泉町をつうじての周知及び普及センターから声がけをしています。また、一関市の新規学卒者等就農促進支援事業の研修生も参加しています。

 セミナーは、農閑期の12月から2月まで、5回シリーズで開催されます。中小企業診断士を講師に迎え、経営管理と経営課題の把握、経営計画立案と行動計画の検討、経営継承についての講義や演習が行われます。それと同時に、5か年計画の策定を行います。この5か年計画には、経営理念や経営目標、行動計画、収支計画などを落とし込んでいきます。セミナーには、関係機関・団体(市町、JA、振興局農林振興センター、普及センター)も参加し受講者をサポートしながら、経営計画策定を進めます。5か年計画は、栽培期間になると多忙を理由に実践されていない例も見られるので、単年度計画作成や、経営者としての自覚や主体的な取組の意識を持たせることで、5カ年計画の実践につながるように意識して誘導します。

 セミナー5回目(最終回)には、受講者それぞれが作成した経営計画を発表し、講師や参加者から質問・意見をもらい、より良い計画づくりや今後の経営の参考とします。

 受講者は毎年7~8人おり、平成27年度から令和2年度までで、延べ50人ほど受講しています。受講後は、新規就農者や認定農業者として、農業経営を実践しています。中には2度受講して計画を見直し、規模拡大や法人化を志向するなど更なる経営発展を目指す人もいる他、受講をきっかけに、農業法人を設立した人もいます。

 令和2年度は、これまでの中小企業診断士による指導から、普及センター職員中心の指導に変更しました。普及センター職員の他に、地元の元農業農村指導士やJA職員も講師をつとめました。これは、経営経験がない受講者から、基礎的な内容から講義して欲しいとの要望をうけ内容を変更したものです。

 今後もセミナーを通じて、認定農業者や新規就農者等が、地域の農業を担っていけるように、関係機関・団体一体となって支援していきます。

 

 令和2年度農業経営の夢実現応援セミナーの様子

1
セミナーの講義の様子
2
経営改善の必要性について解説
(講師は普及センター職員)
3
夢実現に取り組んだ先輩から学ぶ
(講師は元農業農村指導士)
4
園芸の産地づくりについて
(講師はJAいわて平泉職員)
5
受講者と関係機関との話し合いにより計画策定を支援(受講者は右)
6
セミナー最終回での経営計画発表の様子

添付ファイル

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このページに関するお問い合わせ

一関農業改良普及センター
〒029-0803 岩手県一関市千厩町千厩字北方85-2
電話番号:0191-52-4961 ファクス番号:0191-52-4965
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