八幡平農業改良普及センター情報誌『北緯40度』平成20年度第3号

ページ番号2003401  更新日 平成20年8月28日

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葛巻町:ヤマブドウ園地巡回で「べと病」対策の徹底を呼び掛け

写真:園地巡回の様子

8月12日、八幡平農業改良普及センターでは、葛巻高原食品加工株式会社、葛巻町役場担当者とともに、葛巻町内のヤマブドウ圃場の園地巡回を行いました。
この巡回は、収量低下の原因として問題となっている「べと病」の発生状況を確認するとともに、その対策を呼びかけることを目的としたもので、町内20ヶ所の園地を巡回しました。

巡回では、「べと病」の発生状況のほか、剪定および下草の管理等を中心に確認しました。
病気の発生は全般に少なかったものの、新梢の摘芯が不十分であったり、垣根仕立において段数が多く、枝葉が混みあうなど、これからの収穫の時期にかけて「べと病」の発病が懸念される園地も見られました。

普及センターでは、今回の巡回調査を踏まえ、適切な園地管理について指導し、「べと病」の撲滅とヤマブドウの安定生産に向け、今後も支援を行っていきます。

八幡平市:JA新いわて西部地域「りんどう出発式」並びに「首長との意見交換会」が開催されました

7月8日、JA新いわて安代花き出荷場で、3年前の町村合併で八幡平市が誕生してから初めての出発式が、生産者、関係者合わせて約250名の出席により開催されました。

今年度は、切り花りんどうの販売額を過去最高となった12.2億円を越える13.3億円を目標に、生産者並びに関係者一体となって取り組むことを誓い合いました。

首長との意見交換会では、副市長、農協組合長、振興局長等と生産部会の代表農家等が、輸出を含めた販売戦略や生産上の課題について、熱心に議論を交しました。
花き生産部会の将来的な目標である花き販売額15億円達成に向け、関係機関・生産者共通の認識を深めることができました。

今年はヨーロッパへの65万3千本(前年比159%)の切り花りんどう輸出や八幡平市育成オリジナル新品種の栽培面積拡大等、新たな取り組みを一層強化し、安定的な産地力の強化に邁進していきます。

岩手町:遮風板の利用による農薬飛散防止試験を実施

写真:農薬飛散防止試験

8月1日早朝、八幡平農業改良普及センターでは、岩手町の一方井果樹共同防除組合、及び中央農業改良普及センター県域グループとともに、遮風版を装着したスピードスプレイヤの薬剤飛散防止効果に関する試験を行いました。

試験方法は、通常の散布設定をしたスピードスプレイヤにより、遮風板を付けた場合、付けない場合の2回薬剤散布を行い、散布場所から10m間隔で設置した感水紙への水分付着と、レタスへの薬剤の付着程度を測定しました。
この日は雨も心配されましたが、風もなく計画通り試験を行うことができました。

参加した生産者は感水紙への薬剤の付着状況を確認し、「遮風板を付けても、舞い上がった細かい薬剤が思っていた以上に広がることがわかった。今後も薬剤散布については十分に注意し、ドリフト防止に努めたい。」と話されていました。

また、今回の試験で使用したレタスの農薬残留量も分析し、今後の薬剤散布方法の改善等に役立てていきます。

高齢者による事故、農業機械に伴う事故が増えています!

9月15日から11月15日までの2ヶ月間は、秋の農作業安全月間です。
県内では平成12年度以降、毎年10件以上の農作業死亡事故が発生しており、今年度も8月までに、6件の死亡事故が起きています。
また、これらの事故のうち、5件が65歳以上と、高齢者が8割以上を占めているほか、その大半がトラクターの転倒など、農業機械の作業に伴う事故となっています。

心身の機能は、年齢が高くなると低下する上、この低下の程度は加齢に伴い大きくなり、事故を起こす可能性も高くなります。

また、心身機能の低下は、事故を起こしやすくなるだけでなく、操作ミスや不注意により事故が起こった際に、瞬間的に事故から逃れる能力も衰えていることから、大怪我や重大事故にもつながりやすくなります。

このような高齢者による農作業死亡事故を防止するためには、まずは高齢者の方が、自らの心身機能の衰えを十分に自覚・意識し、余裕をもった農作業をすることが大切です。
さらには、家族をはじめとする周りの方々が、高齢者が無理な作業や一人での作業を極力避けられるように、配慮・注意喚起することも必要です。

これからの時期は、秋の収穫作業が本格化し、コンバイン、トラクターなどの農業機械を多く使う時期となります。
これらの農業機械を使用する際は、安全点検を徹底するとともに、万が一の事故に備え、安全フレーム、ヘルメットをつけて作業を行ってください。
また、後方からの追突を避けるため、反射テープ、低速車マークを装着しましょう。

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