《八幡平》普及便り「北緯40度」第3号
キャベツ生産者が新しい根こぶ病防除技術を研修〜露地野菜連作障害防止展示圃現地検討会〜
JA新いわて東部特産のキャベツ「いわて春みどり」は後継者就農等により、作付面積、販売額を伸ばしています。
しかし一方では連作障害である根こぶ病による単収減少が課題となっています。この課題を解決するため、8月23日に、「露地野菜連作障害防止展示圃現地検討会」を開催し、生産者および関係機関ら50名が参加しました。
土壌pH7.2以上では根こぶ病の発病が抑制されるとの知見から、展示圃では転炉石灰を用いて土壌pHを7.2以上に改善しました。その結果、根こぶ病の発生が減少し、収量の安定化が図られることを検討会で確認することができました。
この技術は転炉石灰を圃場に大量投入する必要があり、実施初年度のコストはかかりますが、5〜10年間、発生抑制効果が期待でき、単年度換算の費用としては慣行技術とほぼ同等になります。
また、検討会では耐病性品種や新規殺菌剤が紹介され、集まった生産者は各技術の特徴について熱心に意見交換していました。
飼料用トウモロコシ圃場の雑草調査
飼料用トウモロコシの栽培では家畜排せつ物を利用しますが、「肥料効果や土壌改良効果があるのでとても良い」という声がある一方、その利用によって「雑草が侵入してしまった」、「見たこともない雑草が生えてきた」との声が聞かれます。
そこで、昨年から盛岡農業改良普及センターと八幡平農業改良普及センターでは、雑草発生の現状を把握するためにトウモロコシ圃場の調査を行っています。これまで、発生雑草の種類や埋土種子量、施用した堆肥の堆肥化方法や除草剤による雑草防除体系について調査した結果、雑草防除方法の違いが発生雑草の種類や量、埋土種子量やトウモロコシの収量に影響していることが明らかとなったほか、防除されなかった雑草の次年度への対策が課題となりました。
雑草は種類が多く、発生は圃場によって異なるため、発生状況に応じた防除を行ことが重要です。これからも調査を続け、課題を明らかにして支援へつなげていきます。
第3回盛岡地方りんご栽培技術向上リーダー研修会〜GAP、農業研究センター試験成果について学ぶ〜
7月28日、岩手町一方井にて盛岡広域振興局管内のリーダー研修会を開催し、生産者、関係機関等から約30名が参加しました。
この日は、病害虫防除や今後の管理のポイントのほか、近年注目が高まっているGAPについて指導会を行いまし
た。
また、農業研究センターが試験成果として発表した「ふじ」わい化樹の樹相診断について実演指導を行いました。実演に用いた樹について、樹勢と着果量などについて参加者アンケートを行った結果、樹勢の判断は適確にできるものの、着果量を少なく見積もるため過着果にさせてしまう傾向が強いことがわかりました。これを受けて、見直し摘果の徹底により適正な着果量に調整するよう参加者に呼び掛けました。
普及センターでは、9月には新品種「岩手7号」の展示圃で、収穫前管理等を中心に研修会の実施を予定していま
す。
家族経営協定シリーズ第2回
家族経営協定を結びましょう!
家族経営協定とは、家族が意欲を持って農業経営に取り組んでいくためのことを家族で話し合い、取り決めた内容を文書にするものです。
1 家族経営協定の内容は家族で決める
協定の内容は、家族で話し合い決めるものです。農業経営や暮らしをより良くするため、農業経営にあった内容にすることが一番です。どのような協定にするかは、自由です。
- 協定項目の例
経営目標や経営計画、農作業や家事の役割分担、労働時間、休日、報酬、暮らし方、経営移譲などがあります。
2 家族何人で協定を結ぶかは家族で決める
家族の誰々何人で協定を結ぶかは、家族毎に話し合って、決めるものです。農業を主に行っている家族だけでなく、外の会社等に勤めている家族、家事を主に行っている家族が協定を結ぶことも、もちろん家族毎の決め方で自由にできます。
- 協定締結家族の例
経営主夫婦、経営主と後継者、経営主夫婦と後継者、経営主夫婦と後継者夫婦、経営主の親と経営主夫婦、経営主の親と経営主夫婦と後継者
*家族経営協定についてのお問い合わせは、各市町農業委員会、または八幡平農業改良普及センター(電話75−2233)までお願いします。
このページに関するお問い合わせ
八幡平農業改良普及センター
〒028-7112 岩手県八幡平市田頭39-72-2
電話番号:0195-75-2233 ファクス番号:0195-75-2269
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