《八幡平》普及便り「北緯40度」第5号

ほうれんそうの消費者ニーズを探れ！〜 消費動向調査（グループインタビュー）を実施しました 〜

八幡平農業改良普及センターでは、新たな消費者ニーズに対応したほうれんそうの産地戦略を策定するため、11月22日に盛岡市内で、グループインタビューを実施しました。
グループインタビューとは性別や年代を揃えた少人数でグループをつくり、対象農産物のイメージや既存の商品の満足や不満等について、自由に話し合ってもらう、マーケティング手法の一つです。当日は、盛岡市内に在住する40〜50歳代の主婦6名が、司会役のホシノ・アグリ・コミュニケーション研究所 星野代表とほうれんそうのイメージや旬等について、意見を交換しました。

また、荷姿や値段等の異なる自産地や他産地の商品32点を並べ、実際に購入する際のポイントについてもご意見頂きました。

今後、普及センターでは、得られた結果を分析し、「購買意欲をかき立てる売れるほうれんそう」づくりについて、具体的な支援策を提案していく予定です。

農業大学校生と地域農業関係者との懇談会開催

10月13日、八幡平農業改良普及センター主催による、八幡平市、葛巻町、岩手町出身の農業大学校生を対象とした、地域農業関係者との懇談会が開催されました。この懇談会は、岩手県立農業大学校生が、出身地域の

農業関係者との懇談や地域農業の視察を通じ、理解を深めることを目的として毎年行っているものです。

学生は、岩手町で大規模野菜経営を営む農業青年及び八幡平市で花き経営を営む農業青年の現地を見学しました。学生ははじめのうちは控えめな様子でしたが、次第に先輩農業青年に積極的な質問をするようになり、関心の高まりが感じられました。

また、昼食を兼ねた地域農業関係者との意見交換は、道の駅にしねで行われました。現地の4HCクラブ員から、就農に向けたアドバイスがあったほか、市町およびJA職員からは、地域の農業の概要や取り組みについて紹介がありました。

この懇談会により、地域農業について学生の理解が深まったと思われます。

取り組み3年目となりました！〜 寒ざらし栽培「ふじ」現地検討会 〜

八幡平農業改良普及センターでは、11月2日に寒ざらし栽培「ふじ」現地検討会を開催しました。二戸市、岩手町の生産者のほか、農協等の関係機関が集まりました。

寒ざらし栽培は、11月上旬から果実に袋をかけ凍結を防ぎ、収穫期を遅らせることにより糖度、蜜入り等の果実品質を向上させることを目的としたものです。寒さが厳しい県北地域では、袋をかけるとはいえ天候によっては樹上凍結のリスクがあるほか、出荷基準も厳しく収入が保証されるものでもありません。特に、今年は猛暑の影響により早生、中生とも厳しい出荷状況となり、参加した農家からも取り組みへの不安の声が聞かれました。

しかし、検討会会場での果実品質調査結果から今年の品質に自信を深めるとともに、より高品質なりんご作りに挑戦したいとの気持ちから、今年は昨年以上の数量に取り組むことになりました。

家族経営協定シリーズ：第4回

家族経営協定を結びましょう！

家族経営協定とは、家族が意欲を持って農業経営に取り組んでいくためのことを家族で話し合い、取り決めた内容を文書にするものです。
今回は、家族経営協定締結によって受けられる各種制度上の措置についてです。

1 認定農業者

経営主以外の家族（経営主の配偶者や後継者等）が共同経営者になっていれば、農業経営改善計画を共同申請することによって、夫婦や親子で認定農業者になることができます。共同申請は、新たに農業経営改善計画を申請する方法と、既に経営主が単独で認定農業者になっている場合には、認定されている計画に配偶者や後継者を追加する変更申請を行う方法があります。

2 農業者年金の保険料の国庫補助

認定農業者でかつ青色申告を行っている経営主と家族経営協定を締結し、経営に参画している配偶者や後継者にも、保険料の国庫補助が受けられます。（青色申告や年齢など、一定の要件を満たす認定農業者には、農業者年金保険料の国庫補助が受けられますが、家族にも保険料の国庫補助が受けられる制度です。）
＊家族経営協定についてのお問い合わせは、各市町農業委員会、または八幡平農業改良普及センター（電話75−2233）までお願いします。