《中部遠野》人物紹介「地域の担い手として奮闘中!」 多田貴博さん
遠野市宮守町達曽部で、水稲・ピーマン・にんじん・小麦などの複合経営や農作業受託に取り組んでいる多田貴博さんを紹介します。

多田さんは県外や県内での勤務を経て、市内で介護職をしていた時に、利用者の方の「うちの農地どうなっているかな・・・」と気にする声や農家組合長の「担い手がいない」という話を聞き、将来の就農を決意しました。その後、2013年に地元の金取(かねどり)地区の山や農地の草刈りに参加するようになり、地区内の休耕田を見て「ここの農地を再生したい!」と気持ちに火が付き、準備を進めて2015年に就農しました。
就農当初から、地元の湯屋地区営農組合の水稲のオペレーターも務めるとともに、自身でも水稲やピーマン、にんじんなどを作付けし、現在では就農時の3~5倍の面積に拡大しています。また、JAいわて花巻遠野野菜生産部会では副部会長兼ピーマン専門部長として活動しています。


2020年には『多田農産』を立ち上げ、2022年には岩手県中小企業家同友会に入会し、10ページ以上にわたる経営指針を発表するなど、周りの刺激も受けながら経営者としての研鑽も続けています。
この経営指針の中では、
「金取地区の農業用水は、地区にある胴具足山の湧き水で、水道水にも取水されるほど非常に良質である。このような根拠を持って、作物の価値を高める」
「新規作物へのチャレンジ精神を忘れない」
「地元に住む人間として、近くで荒れた農地があるのは嫌だ。子供たちに就農の選択肢を残す意味でも、景観と農業を守る」
「景観を守る会を設立し、法人化する」
など、記事に書ききれないほどの熱い構想が込められています。


2025年から工事が始まる基盤整備に伴い、多田さんは金取地区の農地23haのうち15haを受け持つ予定とのことです。日頃から持っている「地区の農地を何とかしたい」との思いを実現しようと、日々奮闘する多田さんに、周囲も関係機関も期待しています!

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