《中部》見て!来て!選べて楽しい! 街道沿いの産地直売所 ~北上産地直売所あぜみち(北上市)~

北上市流通団地内にある産直施設「北上産地直売所あぜみち」を紹介します。
「あぜみち」は、花巻農業協同組合が運営主体の産直施設で、北上市農業協同組合時代の平成12年に、組合員や女性部からの強い要望を受け、ハウス式の施設で産直営業をスタートしました。その後、平成20年4月に現在の施設でリニューアルオープンし、現在は、個人・団体会員335名が加入する北上市最大の農産物直売施設となっています。
「あぜみち」の特長は、旬の野菜は一通り揃うという品揃えの良さです。北上市の特産品でもあるアスパラガス、二子さといもはもちろん、人参、玉ねぎ、ブロッコリーといった定番野菜も常に棚に並びます。さらには、「1人1品種ではなく、変わりダネにも挑戦する!」という積極性ある会員らの取組により、同じ野菜スペースでも複数の品種が並ぶ、お客様にとって選ぶ楽しさがある売場となっています。
しかし、20年前、近隣に競合する店舗ができた当時は、さすがに売上が落ち込む事態となりました。それでも、野菜の品質・鮮度等、生産者直結の店ならではの強みを武器に継続してきた結果、徐々にお客様も店を使い分けて利用してくれるようになり、現在、廃棄される商品はほとんどありません。


主要道路沿いに広々とした駐車場という利便性を活かし、店にはお客様が途切れることがありません。店舗運営の責任者である牧野久美子直売所所長は、「新しい商品・野菜が次々に出てくるので、食べ方を勉強するのが大変」と、嬉しい悲鳴を上げます。
店内のPOPは、生産者、スタッフ、時には共同で作成し、商品の購入につながるよう情報発信しています。加えて、お客様が店舗に足を運ぶきっかけづくりとして、Instagramでの情報発信も始めました。登録者数も順調に増加しており、今後は会員の素顔も紹介していく予定です。
一方で、あぜみちの会(生産者の会)代表である石川玲会長は、「10年、20年先を見据えたとき、出荷量の維持が最重要・最優先の課題」と危機感を口にします。代替わりのタイミングが来ている高齢の会員生産者が、家族の協力を得て継続できるかどうか、端境期の商品仕入を生産者の農産物でまかなえるかどうかが、今後、生き残っていくためのポイントと考えています。
北上市の人口等を考慮すると、「あぜみち」にはまだまだ伸びしろがあります。そのヒントを得るため、今年度は売上データの見える化と分析を行うことにしています。また、石川会長は、「年1回だけでなく、定期的な研修会の開催を検討していきたい」とのことで、生産者のスキルアップを目指した動きも活性化していきそうです。
今後の成長に向けて、まさに今、「あぜみち」はターニングポイントに来ています。
多くの魅力を備えた産直ですので、ぜひ、「あぜみち」をフォローして、今後のご報告をお待ちください。

「お客様に名前を憶えてもらい、おいしかったと言ってもらえることが生産者の励みです。」

「次のチャレンジにつながるよう、生産者同士も商品を見てお互いに情報交換をしています。」

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