「イブキジャコウソウ」ってなんだ? ~ グランドカバープランツで法面の草刈を省略
イブキジャコウソウは、爽やかな芳香があるシソ科の多年草で、一般には草丈10~20cm程度で地表を這うように伸長して法面を被覆します。イブキジャコウソウをグランドカバープランツとして植栽し、法面管理を省力・軽労化する取組が県内外で広がってきています。
イブキジャコウソウは、5~7月に畦畔法面に定植すると、翌年には全面を被覆し、雑草の発生を抑えることができます。定植には労力がかかりますが、被覆後は1~2年に1回程度の刈り込み作業のみの管理となるため、ほ場単位での管理作業時間は、地域慣行の刈払機による草刈作業に比べ約20~40%低減できます。また、7月には淡い桃色の小さい花が一斉に開花し、景観上の効果も期待できます。
当センターは、公益社団法人岩手県農産物改良種苗センターと共同で県内各地に実証展示圃を設置し、この技術の普及拡大を推進しています。岩手県内の取組事例では、「多面的機能支払交付金」や「中山間地域等直接支払制度」を活用し、地域の組織的な活動の中で実施する場合が多くみられます。
具体的な栽培方法等については、当センターのホームページに掲載した栽培マニュアル(PDF形式)を活用してください。なお、イブキジャコウソウの苗は、岩手県農産物改良種苗センターで販売しています。
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実証展示圃の定植の様子
撮影:平成30年7月5日、陸前高田市 -
開花期の様子(7月)
撮影:農業研究センター本部
(プロジェクト推進室 上席専門研究員 吉田 宏)
添付ファイル
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