畑は狭いが試験は濃密! ~ 薬用作物「トウキ」を播種しました
県北農業研究所では、平成28年からセリ科の薬用作物「トウキ」の露地育苗苗生産安定化試験を行っています。トウキ苗生産の課題は、乾燥や光の影響による発芽の不安定化や雑草害によるものです。こうした問題を解決するため、黒寒冷紗などの被覆資材を用いた育苗方法を検討しています。
平成30年6月6日、当研究所内の圃場にてトウキの播種作業を行いました。トウキの播種は、一般に種子のばら撒き→覆土→覆土上にわらの敷き詰めという流れで行われます。トウキの播種量には決まった目安が無い中で、今回は圃場での発芽率を正確に調査するため、試験区に10cm×10cmの区画を設け、100粒ずつ播種しました。また、播種床上に数種類の被覆資材を枚数を変えながら被覆するなど、とても細かい作業となりました。1アールにも満たない小面積の播種作業ですが、職員6名がかりで丸1日かかりました。
平成30年の試験経過を見ると、被覆資材の改善により発芽や雑草への効果は安定していることが確認でき、良い技術が開発できると期待しています。また、二戸市や盛岡市の現地圃場でも同様の試験を行っており、現地の農家さんの意見を取り入れながら技術をブラッシュアップさせて、よりよい研究成果としたいと思います。
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播種作業の様子
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播種したトウキ種子
四角内が発芽率調査用
(県北農業研究所作物研究室 技師 小野 直毅)
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