牛と魚のコラボ?県内初!凍結精液によるニジマス誕生
平成31年1月、岩手県内水面水産技術センターにて3匹のニジマスがふ化しました。実はこのニジマス、県内初の凍結精液によって誕生したのです。
牛の世界では、ごく普通に凍結精液を使った人工授精技術が用いられていますが、今回は牛用の精子運動性評価や凍結に用いる設備をマス類にも応用するといった連携の可能性を調査しました。
3か月前の平成30年10月に私達は、北海道函館市で開催された「サケ科魚類における遺伝資源保存技術」講習会に参加し、魚類精子の運動性評価や凍結、解凍方法について学びました。普段牛の精液しか知らない私は、その性質が全然違うことに驚きました。さらに、当研究室での凍結保存の可能性を検討しました。
積雪で白くなった研究室。12月にいよいよニジマス精子の試験を実施しました。普段とは異なる作業に不安もありましたが、凍結・解凍後のニジマス精子は見事に動き出し、人工授精を行うことが出来ました。
普段の業務で用いている技術がきっかけとなり、他分野の研究を一歩前に進めるお手伝いが出来て嬉しく思います。このような貴重な機会がまた巡ってくることを願います。
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ふ化したニジマスの稚魚
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講習会での凍結精液作成
(畜産研究所種山畜産研究室 専門研究員 羽田 雅紀)
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