四季成り性いちご「なつあかり」長期どり栽培の展示圃を設置しました
陸前高田市にある南部園芸研究室では、四季成り性いちご「なつあかり」を用いた長期どり栽培の普及に取り組んでいます。
「なつあかり」の長期どり栽培は、平成29年度まで行っていた「食料生産地域再生のための先端技術展開事業(先端プロ)」において実証した技術で、同一株を2年間栽培し約22か月間に渡って収穫する作型です。花芽誘導のための24時間日長処理や、秋期以降の草勢維持のための16時間日長処理、さらにはクラウン温度制御を用いることにより、収量の増加と平準化を図ります。栽培1年目に比べて2年目の収量が多いうえ、同一株を2年間栽培するため、育苗費や育苗労力を半減できるメリットがあります。
当研究室では、平成30年度から開始した先端プロ事業のうち「社会実装促進業務委託事業」において、この長期どり栽培の普及のため、陸前高田市のいちご生産者圃場に展示圃を設置しました。今後はこの展示圃において長期どり栽培に興味のある生産者を中心に勉強会を開催していく予定です。また、長期どり栽培の生産者に限らず、夏秋いちご生産者への個別巡回・栽培技術指導を行うことにより、栽培技術向上による単収増加を目指します。
今後も農業改良普及センター等関係機関と協働し、長期どり栽培の普及と夏秋どり栽培の栽培技術向上に取り組んでいきます。

(技術部南部園芸研究室 専門研究員 鈴木 朋代)
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