きゅうり産地の復興に向けて ~ 低コスト安定生産技術体系の実証研究
野菜花き研究室及び南部園芸研究室では、東日本大震災で被災した本県沿岸部の主力品目であるきゅうりの生産性向上に向けた実証研究を平成30年度から開始しました。内容は、次の3つです。
- 小規模施設に適応したミニマム環境制御技術の実用化
- 地域ニーズ対応型低コスト環境制御システムの開発
- 夏秋どり栽培での障害果(フケ果)発生の原因解明と対策技術の開発
この実証研究は、農林水産省の「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」を活用し、本センターを含め県内外9つの機関が、実証経営体及び現地普及センター、JA全農いわての協力を得て共同で取り組んでいます。
平成30年10月16~17日に現地検討会を開催し、これまでの取り組み状況について確認・検討しました。陸前高田市にあるミニマム環境制御技術の現地実証圃では、低コスト細霧システム及び側窓自動換気装置の導入状況や、温度センサーにより側窓の開閉と連動させた炭酸ガス施用機の運用状況について確認しました。
また、北上市及び陸前高田市の当センター圃場における研究実施状況を確認するとともに、今後の取組について意見交換を行いました。低コスト環境制御システム開発では試作機の製作が始まり、フケ果対策では包装資材の効果が示されつつあるなど、研究が前進していることが各機関に共有されました。
今後、継続して研究を行いながら、取り組み状況や成果について農業者や指導者等への紹介も随時行っていきます。
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現地実証圃での検討
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農業研究センター圃場での検討
(技術部南部園芸研究室 主任専門研究員 千葉 彩香)
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