省力化に期待! ~ イチゴ「よつぼし」の本圃直接定植法の試験スタート
陸前高田市にある南部園芸研究室では、種子繁殖型イチゴ品種「よつぼし」の寒冷地における特性把握と、栽培法について研究を進めています。そこで今回は、栽培法の研究のうち「本圃直接定植技術」について紹介します。
従来のイチゴ品種は、ランナーで増殖する栄養繁殖型品種がほとんどで、生産者自身が親株から子苗を採り、育苗し、花芽分化を確認した後に定植するという栽培方法をとっています。そのため、イチゴ収穫後の夏秋期にも作業があり、その負担は大きいものになっています。
一方、種子で繁殖する「よつぼし」には、セル苗を購入し本圃に直接植え付ける「本圃直接定植法」という栽培法があります。これにより、親株の管理や、採苗・育苗の労力や施設も不要になるため、非常に省力的な方法として注目されています。
平成29年度は、西南暖地で検討された本圃直接定植法の定植時期が岩手県にも最適かどうか検証するため、7月中旬から8月中旬まで全4回の定植を行い、その生育や収量について調査を行うこととしています。少しでも早く、生産者のもとへ有用な情報が伝えられるよう、これからも研究に励んでいきます。
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定植前のセル苗(72穴セルトレイ)
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定植約20日後の苗
(技術部南部園芸研究室 専門研究員 鈴木 朋代)
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