牛のちからで草地を更新 ~ 放牧牛を用いた草地更新技術の検討会を実施しました
平成29年8月10日、畜産研究所外山畜産研究室の試験地において、放牧牛を用いて草地を更新する技術(蹄耕法)の検討会が開催されました。この検討会は、一般社団法人日本草地畜産種子協会が主催したもので、福島第一原発事故に伴って利用自粛を余儀なくされた牧草地等の利用再開に資する技術を確立する事業注の一環です。
放射線量の減衰に伴って利用自粛が解除された放牧地は、自粛期間中に荒れ放題となっています。その上、急傾斜の放牧地は機械更新ができません。そこで外山畜産研究室は、急傾斜放牧地の草地更新を蹄耕法により行い、更新後の植生、土壌・牧草・放牧牛の中の放射性物質濃度の動態あるいは放牧牛の受胎率等を調査しており、今回は研究の経過等を話題提供しました。
検討会には、農林水産省生産局畜産部、東北農政局、農研機構及び事業に参加している各県の関係者、約30人が参加し、蹄耕法により再生した草地を足で確かめたり、技術の導入要件や留意事項について活発に意見を交わされ、実り多い検討会となりました。
注:耕起困難草地等利用再開技術確立調査事業(日本中央競馬会助成)
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技術説明を行う研究員ら
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発芽状況を確認する参加者
(畜産研究所外山畜産研究室 上席専門研究員 増田 隆晴)
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