地域資源をフル活用! ~ トマトの長期栽培試験を実施中

ページ番号2005169  更新日 令和4年5月24日

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 南部園芸研究室(陸前高田市)では、「食料生産地域再生のための先端技術展開事業(先端プロ)」により、地域木材を有効活用した高軒高(3.9メートル)の木骨ハウス、粉砕杉樹皮を培地にした簡易隔離床(発砲トロ箱)、インタープランティング技術を組み合せて、トマトの長期栽培に取り組んでいます。

 インタープランティング技術とは、同じ隔離床に2回定植して栽培することです。1作目は3月9日に定植し、7月末には収穫が概ね終了します。2作目は、その1作目の栽培途中(5~6段目が収穫中)の株間に7月11日に定植を実施しました。

 インタープランティング技術は、高軒高の木骨ハウスを利用することで、つる下げが1作目は0回、2作目は1回と、従来のつる下げが必要な栽培の約90%省力化が可能となります。また、1作目の収穫が7月末で終了し、2作目の収穫開始が8月下旬頃となり、通常トマトの単価が安くなる時期に出荷調整ができます。さらに、高単価が期待できる秋以降の収量が増加し、2月までの長期収穫が可能で、単価や収量の向上につながります。

 木骨ハウス、簡易隔離床、インタープランティング技術を組み合わせたトマト長期栽培では、さらに環境制御技術を組み合わせて、収量目標30トンを目指して取り組んでいます。1作目は、7段収穫で12トンを達成し、今後2作目で14段収穫18トンを達成できるように、栽培管理等を行っています。

 南部園芸研究室では、今後も先端プロに関するセミナー(トマト、耐候性ハウス、環境制御等)を随時開催いたしますので、参加をお待ちしています。

  • インタープランティング実施直後の写真

    インタープランティングを実施
    撮影:平成29年7月11日、南部園芸研究室

  • 実施2週間後のトマトの写真

    インタープランティング実施約2週間後
    1作目の収穫がほぼ終了、2作目の生育が旺盛
    撮影:平成29年7月26日

(技術部南部園芸研究室 南部園芸研究室長 有馬 宏)

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