圃場管理システムを上手に使って、効率的に作業しよう!

ページ番号2005177  更新日 令和4年5月24日

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 外部支援組織のコントラクターやTMRセンターが大規模に粗飼料生産を担う事例が増えてきています。岩手県は中山間地で圃場が分散していることが多いので、綿密な計画と効率的な作業が肝要です。しかし、粗飼料生産の作業は行程が多岐にわたり、記録の取りまとめだけでも負担がとても大きいものです。

 そこで、水田用に開発された圃場管理システム(K社製:KSAS)を使い、広域コントラクターの飼料用トウモロコシ収穫作業を記録しました。圃場管理システムは、オペレーターが端末を操作することで、作業データをクラウドサービスに保存するものです。作業の前後で端末操作が必要なため若干の煩わしさはありますが、慣れてしまえば手書きより簡単です。もし操作を忘れても、後からパソコンで位置情報を見ながら修正できます。

 作業記録は、圃場や作業内容、作業者、作業機械別などに集計して利用することができます。飼料用トウモロコシの収穫では、ハーベスタはワゴン(運搬)とセットで作業します。広域コントラクターの作業記録から、ハーベスタの稼働率が6割程度であると解析され、運搬能力が不足していることが分かります。作業効率や稼働率は、運搬台数や一圃場あたりの面積、距離、単収などでも変化します。今後も作業記録の解析を続け、効率的な作業計画ができる指標の作出を目指して取り組んでいきます。

KSASのパソコン画面のスクリーンショット
位置情報の確認
KSASのパソコン画面から
ハーベスタとワゴンの稼働率のイメージ図
ハーベスタとワゴンの稼働率

(畜産研究所家畜飼養・飼料研究室 主査専門研究員 佐藤 真)

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