肥育素牛、山へ登る ~ 日本短角種一産取り肥育試験牛自然交配開始

ページ番号2005182  更新日 令和4年5月24日

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 今回は、平成29年度から新たに開始した試験「雌肥育牛を有効活用した日本短角種の一産取り肥育技術の確立」を紹介します。

 日本短角種の生産現場では、担い手不足・高齢化等による農家戸数、飼養頭数の減少により子牛価格が高騰し、肥育素牛となる子牛の安定的な確保が課題となっています。一方、食肉生産を目的として飼養されている肥育牛の約4割が未経産の雌牛であり、繁殖牛としても活用できれば、子牛の確保にも貢献することが可能となります。そこで畜産研究所では、本来肥育牛として飼養される雌牛から子牛を一頭生産した後に肥育する「一産取り肥育」の技術開発に取り組んでいます。

 子牛を取るための交配は、慣行と同じく放牧地での自然交配としており、平成29年5月31日、畜産研究所の肉牛舎で飼養していた試験牛8頭を、種雄牛と一緒に外山畜産研究室の放牧地に放牧しました。今後、私たち研究員は月に一度、試験牛の発育や受胎状況等の調査のため放牧地へ向かいます。試験牛たちが順調に育ち、無事に受胎することを願うばかりです。

  • 山の放牧地へ向かう牛たちの写真

    順々に山へと向かいます
    撮影:平成29年5月31日、外山畜産研究室放牧地

  • 放牧地で草を食べる牛たちの写真

    さっそく草を食む牛たち
    撮影:平成29年5月31日、外山畜産研究室放牧地

(畜産研究所家畜育種研究室 技師 土谷 のぞみ)

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