品種登録に向け選抜中! ~ 露地・半促成栽培向けイチゴ品種の共同育種

ページ番号2005183  更新日 令和4年5月24日

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 陸前高田市にある南部園芸研究室では、平成25年度から農研機構東北農業研究センターと青森県、宮城県、山形県の試験場と共同で、イチゴの育種研究グループを作り、露地・半促成栽培及び夏秋どり栽培向けの品種を育成・選抜しています。イチゴに限らず、作物の育種には長い年月がかかりますが、グループで育成・選抜を行うことにより、育種スピードの向上と東北地方に適した系統の選抜が期待できます。本グループでは、東北農業研究センターが交配と初期選抜(数千個体→数個体)、東北4県が初期選抜された系統を各県の栽培方式で栽培し、有望な系統の選定を行っています。

 今回は、露地・半促成向け系統の栽培試験について紹介します。現在、本県で栽培されている露地・半促成向けの品種「北の輝」は、果実硬度に優れ、主に業務用として多くの生産者が栽培していますが、収穫量が少ないこと、果実が硬くなり裂けてしまうことなどが欠点となっています。現在は3系統について栽培試験を行い、「北の輝」よりも欠点が少なく、優れた系統を選定するため、収量だけでなく果実硬度や糖度、酸度、苗の増殖性などを評価しています。これからも、従来の品種より優れた品種が誕生するよう、頑張って取り組んでいきます。

  • 「北の輝」と有望系統の果実の比較写真

    「北の輝」(左)と有望系統(右)の果実

  • 有望系統の草姿の写真

    有望系統の草姿

(技術部南部園芸研究室 専門研究員 鈴木 朋代)

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