籾米を利用した特徴ある豚肉生産に向けて ~ 農家実証試験を開始しました
畜産研究所では、バークシャー種肥育豚を対象に飼料用米の給与試験に取組んでおり、これまでに、(1)粉砕した玄米及び発芽籾米サイレージを給与すると、筋肉中の脂肪含量や脂肪中のオレイン酸割合が高まり、特徴ある豚肉生産につながること、(2)発芽籾米サイレージを給与すると、枝肉の背脂肪が薄くなり、格付けが高まることを明らかにしてきました。
そこで平成29年度は、玄米と一般的な保存方法である乾燥籾米を用いて、枝肉格付が高く、かつ特徴ある豚肉生産を目指し、革新的技術開発・緊急展開事業(うち地域戦略プロジェクト)による農家実証試験に取組んでいます。
試験は、岩泉町の養豚農家の協力をいただきながら進めています。平成29年5月12日に現地実証農家と打合せを実施し、6月2日には試験豚の選定と体重測定を行い、慣行飼料を給与する対照区と、籾米と玄米を加えた配合飼料を給与する試験区を設定しました。これから約2ヶ月の肥育期間で、籾米と玄米を加えた配合飼料が、肥育豚の枝肉や肉質にどれくらいのプラス効果を生み出すことができるのか、今秋には結果を取りまとめる予定です。
-
農家での体重測定
-
各区に振り分けた試験豚
(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 佐々木 康仁)
このページに関するお問い合わせ
岩手県農業研究センター 畜産研究所 家畜育種研究室
〒020-0605 岩手県滝沢市砂込737-1
電話番号:019-688-4328 ファクス番号:019-688-4327
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。