「プレミアム南部かしわ」の作出に向けて ~「国産穀類を主体的に利用した特産肉用鶏の飼料給与技術の確立」現地調査
畜産研究所では地域特産鶏として、天然記念物「岩手地鶏」を交配し、本県オリジナル性の高い「南部かしわ」を作出し、生産者に雛を供給してきました。
さて、輸入穀物価格が高止まりする中で、南部かしわ生産においても、輸入穀類の代替となる国産穀類の確保が喫緊の課題となっています。近年、水田転作作物として、トウモロコシ子実及び飼料用米ソフトグレインサイレージ(以下、「飼料用米SGS」)等の自給濃厚飼料が注目されており、生産の取組が始まっています。また、南部かしわの主産地である雫石町でも、屑米、屑大豆、屑野菜及び飼料用米SGSなどを試験的に給与し、地域で生産された飼料を有効活用することに取り組んでいます。
そこで、畜産研究所では、雫石町の取組と連携し、地域の穀類を主体的に利用した飼料給与技術の開発を行い、南部かしわの飼料自給率の向上と差別化を図る現地実証試験に取組んでいます。今回は、飼料中の良質蛋白源として利用可能である屑大豆について、雫石町の南部かしわ生産者の現地調査を行い、飼料として利用するに十分な品質と保管量を確認しました。なお、これ以外にも、トウモロコシ子実及び飼料用米SGSを用いて、平成29年7月から畜産研究所において試験を開始する予定です。
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今回の調査に協力してくださった
「岩手しずくいし南部かしわ生産組合」晴山組合長 -
今回の調査で確保した「屑大豆」
(畜産研究所家畜育種研究室 上席専門研究員 吉田 登)
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