簡易地下水位制御システムによるタマネギの安定生産に向けて
近年、水田における高収益作物のひとつとして、タマネギの導入が注目されています。しかし、本県の水田転換畑における春まきタマネギでは、融雪後の排水不良による定植作業の遅れや湿害が起こりやすく、また最近では、気象変動による干ばつも作柄に影響を与える要因となっています。対策としては、FOEAS(フォアス)に代表される地下水位制御システムの活用が提唱されていますが、導入には高いコストが必要になります。
そこで当センターでは、本県に広く普及している暗渠方式(ドレンレイヤー)にも、必要最小限の工事で安価に取り付けことができる「簡易地下水位制御システム」について、その有効性や活用方法の検討を行っています。4月14日には、本システムを導入した花巻市石鳥谷の実証試験圃場で、タマネギの機械定植を行いました。今後は、地下水位とタマネギの生育の関係等を調査し、水田における春まきタマネギの安定生産に向けて取組んでいきます。


(プロジェクト推進室 専門研究員 小原 あつ子)
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