平成29年度「黒毛和種産肉能力検定(現場後代検定法)」が開始されました!

等の処置が済んだ検定調査牛
種雄牛の産肉能力を調べるために産子を肥育して肉質を調査する現場後代検定ですが、平成29年度に開始する「久忠福(ひさただふく)」と「北孝栄(きたたかさかえ)」の子牛達の斡旋会が、平成29年5月12日に全農岩手県本部中央家畜市場で開催されました。当日は、県内各地から7~8ヵ月齢の子牛約50頭が集められ、発育や体型的特徴などの調査が行われました。その後、これらの中から種雄候補牛1頭あたり20頭が選ばれ、各地の肥育施設へと運ばれました。
肥育施設の1つである当研究室にも去勢子牛12頭が導入され、これで本年の調査牛は、4月初めに導入された「安久勝晃(やすひさかつあき)」「花百合安(はなゆりやす)」の2群とあわせ、4群24頭となりました。子牛達は牛舎に到着後、体の色々な部分の大きさを計測し、ビタミン剤や駆虫剤の投与、安全に管理しやすいよう角を切り鼻に輪をとおす等、肥育開始に向けた処置を行いました。
当面は、牛舎環境に徐々に馴らしつつ、肥育期間の最後まで十分に食い込むことができるよう粗飼料主体でしっかりと腹づくりを行います。今後、調査牛は当室の他、全農和牛改良センターや各肥育農家において約30ヵ月齢前後まで肥育が進められ、枝肉調査の結果から父牛である種雄候補牛の産肉能力が判明します。その結果をもとに高能力な新規基幹種雄牛が選抜されるのは約2年後です。今から新しい県有種雄牛の誕生が待ち望まれるところです。

(畜産研究所種山畜産研究室 主査専門研究員 高畑 博志)
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