1つの畑で2度おいしい! ~ 麦作後晩播向け大豆新品種の選定

ページ番号2005139  更新日 令和4年5月24日

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 技術部作物研究室では、小麦収穫後の極晩播栽培に適した大豆新品種の選定に取り組んでいます。これは、農林水産省委託プロジェクト研究「広域・大規模生産に対応する業務・加工用作物品種の開発」により農研機構東北農業研究センター(以下、東北農業研究センター)と共同で行っているものです。

 岩手県では、小麦収穫後に同じ畑で極晩播大豆を栽培する、“1つの畑で2度おいしい”「麦後晩播大豆栽培」に取り組んでいる農業組織がいくつかあります。そこで使われる大豆品種は、ナンブシロメやユキホマレなどが主流でしたが、これらの品種は「普通栽培では問題ないが、極晩播に使うには成熟期がやや遅め」、「タンパク質含有率が低いため用途が限定的」などの問題がありました。

 そのため、より栽培しやすく、多収で、加工適性が優れた品種を、東北農業研究センターが育成中の新品種候補から選定しているところです。平成29年も小麦収穫後の7月中旬に、センター内圃場の他、現地実証に協力している農業法人の圃場で、2つの新品種候補を含む大豆の播種が行われました。

 現在、試験圃場の大豆は畦間を覆うほどの大きさとなり、順調に生育しているところです。今後、収穫された大豆は、栽培関連の各種調査の他、実需者による加工適性評価(豆腐・納豆等)も受ける予定です。品種選定は、その加工適性評価の結果と、大豆としての栽培特性等を考慮しながら行っていきます。

  • 現地試験の播種の様子の写真

    現地試験の播種の様子
    撮影:平成29年7月18日、紫波町現地圃場

  • 順調に生育中の大豆の写真

    順調に生育中の大豆
    撮影:平成29年9月15日、紫波町現地圃場

(技術部作物研究室 主査専門研究員 齋藤 智子)

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