将来の種雄牛候補を選定 ~ 日本短角種直接検定牛の予備選抜
日本短角種は、和牛品種のひとつで、岩手県が全国第1位の飼養頭数となっています。牛は、凍結精液を用いた人工授精により子牛を生産するのが一般的ですが、日本短角種の場合は、種雄牛を雌牛とともに公共牧場等に放牧して自然交配し、子牛を生産します。県内に広く分布する公共牧場等で供用することから、多くの種雄牛を生産する必要があります。岩手県では毎年、種雄牛候補となる15頭を購入し、発育、飼料効率等を調査する直接検定等の産肉能力検定を行い、種雄牛を造成しています。
直接検定候補牛は、県内14か所に配置されたエリート牧野で、産肉能力・体型に優れる基幹種雄牛と基礎雌牛との計画交配により生産されます。畜産研究所では、生産者をはじめ関係機関・団体の協力のもと、7月上旬より14牧野を巡回して直接検定候補牛の予備選抜を行っています。8月上旬には14牧野全ての巡回が終了し、概ね230頭の雄子牛から約30頭の予備選抜牛を選定します。その後、いわて短角和牛改良推進協議会による協議を経て、9月上旬までに直接検定牛15頭を選定する予定となっています。
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エリート牧野での放牧風景
撮影:平成28年7月12日、岩泉町にて -
予備選抜のための体型審査
撮影:平成28年7月26日、岩泉町にて
(畜産研究所家畜育種研究室 主査専門研究員 安田 潤平)
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