大豆の生育を脅かす強害雑草「アレチウリ」とは ~ アレチウリ調査、はじめました

ページ番号2005254  更新日 令和4年5月27日

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 皆様、はじめまして。平成28年度採用になりました県北農業研究所(以下、県北研)作物研究室の小野直毅(おの・なおき)と申します。主に小麦および大豆を担当し(少しですが水稲、水田除草剤に関しても)、日々植物に触れ、観察や調査を行っています。これから岩手の農業をよりよくしていけるよう頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

 さて、さっそくですが、「アレチウリ」という雑草についてご存知でしょうか。アレチウリは特定外来生物に指定されるウリ科の強害雑草で、一度発生すると大豆などの収量に大きく影響します。7月になると、つるを巻きつけ伸張し、最終的にはその重みで大豆などを押しつぶしてしまいます。アレチウリの防除は一筋縄ではいきません。その原因はアレチウリの発生期間にあります。アレチウリは5月の上旬から8月下旬までだらだらと発芽するため、除草剤をかけても効果が切れた後にも発芽してしまいます。

 そのアレチウリが県北地域でも発生しており、一部の大豆圃場に侵入し始めています。県北地域の大豆の多収を目指すため、現在県北研ではアレチウリの発生調査を2週に1回、現地の試験区でひたすら抜き取り、数を数える調査をしています。多いときでは一つの試験区で797本(約33本/m2)という時もありました。実際に抜き取り調査をしていると、簡単に引き抜けること、また、ある程度密集して発生することなど様々な特徴が見えてきました。

 敵と戦うにはまずは相手の特徴を知ることが肝心。今後も地道な調査を継続し、様々な防除法も検討してアレチウリの弱点を探っていきたいと思います。

  • 調査の様子の写真

    調査の様子
    後ろには繁茂したアレチウリが

  • 一面アレチウリに覆われた大豆ほ場の写真

    放っておくと大豆圃場が一面アレチウリに

(県北農業研究所作物研究室 技師 小野 直毅)

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