飼料用米を利用したバークシャー種の高収益飼料給与体系の確立
畜産研究所では平成27年度までに、破砕玄米を多給したバークシャー種肥育豚は、風味に良い影響を与えるとされるロース肉中の脂肪含量や皮下脂肪中のオレイン酸割合が高まり、食味に優れることを報告してきました。そこで平成28年度は、『飼料用米を利用し、食味に優れかつ生産コストを抑える』ことを目標にバークシャー種の飼料給与体系の見直し試験に取り組むこととしました。
具体的には、飼料用米以外の成分(製造粕類やヌカ類、ビタミン・ミネラル等)を25%で固定し、籾米:玄米の割合を、(1)40%:35%、(2)30%:45%、(3)20%:55%、(4)10%:65%、(5)0%:75%とし、栄養価の違う5試験区と、とうもろこし主体の対照区を設けます。そして、それぞれの区の発育、枝肉形質、肉質成績をもとにコスト試算を行い、最も収益の高い給与飼料を選定することにしています。
試験は平成28年5月2日から開始し、最初の出荷は6月下旬になります。12月には全ての成績を取りまとめ、バークシャー種の収益が高くなるような飼料給与モデルを研究成果として提示する予定です。
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給餌飼料のサンプル
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試験飼料を採食するバークシャー種肥育豚
撮影:平成28年5月19日、畜産研究所豚舎にて
(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 佐々木 康仁)
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