いわて短角和牛産地の未来を担う ~ 次世代種雄牛候補の選抜進む
日本短角種は、和牛品種のひとつであり、全国の飼養頭数約7,800頭のうち半数が岩手県で飼養されています(平成28年5月1日現在、家畜改良センター調べ)。他の肉用牛の品種では、通常、人工授精により子牛を生産していますが、日本短角種の場合は、雄牛(種雄牛;しゅゆうぎゅう)と雌牛を一緒に放牧し、自然交配によって子牛を繁殖する生産方式が一般的です。
日本短角種を安定的に生産するためには、優秀な種雄牛を継続的に選抜することが不可欠であり、県では毎年、優秀な両親の計画交配により生産された約300頭の雄子牛から上位牛15頭を購入し、能力調査を行っています。
平成28年5月26日には、畜産研究所において「いわて短角和牛改良推進協議会」及び「種雄牛貸付会議」が開催されました。これらの会議では、15頭の能力調査の結果から上位牛6頭を種雄牛候補として選抜し、平成29年度から試験的に供用する地域を決定しました。今後、これらの種雄牛候補は、肉質、肉量等の調査を行いながら、最終的に本県の日本短角種生産を担う主力の種雄牛としてデビューします。
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「いわて短角和牛改良推進協議会」の様子
協議会委員がどの牛を選抜するか検討中
撮影:平成28年5月26日、畜産研究所会議室にて -
選抜牛の姿(「琴国宝」号)
上位牛6頭が選抜されました
撮影:同日、畜産研究所肉牛舎にて
(畜産研究所家畜育種研究室 主査専門研究員 安田 潤平)
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