続・黒毛和種肥育農家の収益性向上をめざして ~ 27ヶ月齢で枝肉重量480kgを達成!

ページ番号2005221  更新日 令和4年5月27日

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 黒毛和種肥育農家を取り巻く状況は、肥育素牛の高騰、配合飼料価格の高止まり等、厳しさを増しています。畜産研究所では、肥育農家の収益性向上をめざし、素牛育成段階から高蛋白質飼料を給与し、発育を向上させ、27ヶ月齢で480kgの枝肉重量確保を目標とする試験を平成26年度から実施しており、平成28年度は12月下旬に、すべての肥育試験、枝肉調査及び肉質分析が終了しました。

 試験区では、肥育開始月齢を9ヶ月齢に早め、肥育前期に給与する飼料の蛋白質含量を高めて肥育を行うことにより、出荷月齢が約2ヶ月早まった上、枝肉成績、筋間脂肪中脂肪酸組成、クッキングロス及び剪断力価は、慣行の30ヶ月齢出荷牛と同等の成績でした。

 また、本年度からは、国・県の研究機関、大学等と連携し、本試験よりさらに肥育期間を短縮し、26ヶ月齢で枝肉重量475kgを達成させるための全国的なプロジェクト試験を実施中です。今後は、このプロジェクト試験を通じて共同研究機関と連携を深めながら、生産者の方々に研究成果を、より有用な飼養管理体系として提示していきたいと考えています。

試験区1頭の枝肉の断面写真
試験区1頭の枝肉断面
26.7ヶ月齢、枝肉重量503kg、格付A5
撮影:平成28年9月23日、紫波町にて

(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 神山 洋)

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