黒毛和種肥育農家の収益性向上を目指して! ~ 肥育期間短縮試験牛の出荷終了
黒毛和種肥育農家を取り巻く状況は、肥育素牛価格の高騰や配合飼料価格の高止まり等によって厳しさを増しています。畜産研究所では、肥育農家の収益性向上をめざし、素牛育成段階から高蛋白質飼料を給与し発育を向上させ、27ヶ月で480kgの枝肉重量確保を目標とする試験を平成26年度から実施しています。
平成28年9月下旬に、試験区4頭のすべての枝肉調査が終了しました。その結果、平均は出荷月齢27.5ヶ月、枝肉重量479kg、BMS.No.8であり、慣行区の1頭の出荷を残しているものの、発育および枝肉成績は慣行区と同等でした。今後は、肉質分析、血液成分値の比較、飼料費の積算等を行う予定であり、生産者の方々に有用な成果を発信できるよう研究を継続していきます。
また、今回の試験の結果を踏まえ、育成・肥育前期の給与飼料体系の見直しを行い、2回目の育成・肥育試験を実施中です。この試験の結果についても可能な限り早い段階で生産者の皆様に提示していきたいと考えています。
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試験区1頭の出荷前外貌
26.7ヶ月、体重805kg
撮影:平成28年9月18日、研究所内・肉牛舎にて -
試験牛の枝肉断面
枝肉重量503kg、BMS.No.8
撮影:平成28年9月23日、紫波町にて
(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 神山 洋)
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