飼料自給率が高く、特徴ある豚肉生産に向けて ~ バークシャー種肥育豚への発芽籾米給与試験を開始
畜産研究所では、平成26年度まで破砕玄米をバークシャー種(黒豚)に多給する試験を行い、場内試験と養豚農家での現地実証により次のことを明らかにしました。
- ロース肉中の脂肪含量が増加すること
- 脂肪中のオレイン酸割合が高まりリノール酸割合が低下すること
- 消費者が美味しいと感じる豚肉を生産できる可能性があること
そこで平成27年度は、発芽した飼料用籾米を乳酸発酵させて、丸粒のままバークシャー種専用の餌に30%添加する「発芽籾米給与試験」を開始しました。発芽籾米には、精神を安定させ高血圧、肝機能の改善が期待されているGABAや各種ビタミンやミネラルなど機能性成分が多く含まれると言われており、発芽籾米の給与が豚肉の生産にどのような効果をもたらすか検証することが目標です。
乳酸発酵させた発芽籾米は香りも良く、豚の嗜好性も上々です。発育や肉質の成績はこれらの豚を出荷する夏以降に取りまとめる予定です。この試験が飼料用米活用促進の一端を担えるよう、今後も試験を継続していきます。
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発芽籾米
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発芽籾米配合飼料を食べるバークシャー種
(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 佐々木 康仁)
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