はじめての研究報告! ~「天敵利用研究会」に参加しました

ページ番号2005318  更新日 令和4年9月21日

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 このコーナーでは二度目の登場になります。病理昆虫研究室で野菜害虫を担当している新採用職員の松橋です。前回の投稿から早くも半年が経過し、平成27年度の試験は全て終了しました。現在は、試験データの取りまとめに加え、28年度の試験設計を練っているところです。

 この過程での重要な作業のひとつとして、「外部での研究報告」が挙げられます。これは、より多くの人に本県の試験結果を報告し、自分たちとは違う視点・考え方に基づく「ツッコミ」を入れていただくことで、見落としていた部分を補い、あるいは間違っていたことを修正し、より現場で役立つ研究成果となるよう議論する、という目的があります。……などと偉そうな口を利いてしまいましたが、今回は「場慣れ」という意味を込めて「まぁ経験して来なさい」ということで機会を与えられたのだ、と理解しています。

 そんな私が今回発表したのは、「第25回天敵利用研究会静岡大会」です。「天敵利用研究会」は、生物的防除やIPMに関する国内外の研究と技術に関する情報や意見の交換を行い、農林業の発展に寄与することを目的としています。

 今回のシンポジウムのテーマは、「高品質農産物生産における天敵利用 -輸出促進の取組みと課題-」で、主に農薬残留基準が国内外で異なるという問題と天敵利用との関連についての講演に加え、一般講演として露地での天敵利用事例や生物農薬のアカメガシワクダアザミウマ剤についての現地試験レビューなどが報告されました。

 私からは「岩手県における土着天敵利用上の課題について」というタイトルで報告をしました。その際、自分では気づかなかったポイントについてのアドバイスや鋭いご指摘を頂き、大変勉強になりました。今後も機会を見つけて学会等で発表し、生産現場の期待に応える成果をまとめ上げていきたいと思います。

土着天敵「アカメガシワクダアザミウマ」の写真
本県でも活用が見込まれる土着天敵「アカメガシワクダアザミウマ」

(環境部病理昆虫研究室 技師 松橋 伊織)

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