新作型で地域に定着を ~ 春まきたまねぎの収穫が大詰めを迎えています
新採用で平成26年4月から県北農業研究所へ配属になりました福田拓斗(ふくだ ひろと)です。今回は、私が担当している「県北におけるたまねぎの春まき新作型」について紹介します。
北海道を除く国内のたまねぎ産地では、秋にたまねぎの苗を植え、冬を越したのち春~初夏にかけて収穫する「秋まき栽培」が主流です。しかし、秋まき栽培は岩手県のような寒冷な地域では積雪や低温により、越冬率の低下や抽苔(トウ立ち)の発生、春先の生育不良などのリスクが生じます。
それに対し、春に苗を植え夏に収穫する「春まき栽培」はこのようなリスクが無く、また全国的にたまねぎの流通量が少なくなる7~8月出荷が可能になるといったメリットがあります。そこで、県北地域にたまねぎの春まき栽培を導入するため、適品種の選定や定植時期・収穫時期の検討、除草剤の有効な利用方法の研究などを行っています。
現在、県北農業研究所内のほ場では、春まきたまねぎの収穫が大詰めを迎えています。たまねぎは、葉が倒伏してから1週間ほど経過すると収穫適期となります。収穫したたまねぎを風通しの良いコンテナに収めた後、遮光幕を張り循環扇を設置したビニールハウス内に積み上げ、1週間ほど乾燥させます。
春まきたまねぎが地域に定着するよう、また県民の方々に有意義な研究成果をお示しできるよう、日々の調査に励んでいきたいと思います。
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収穫前のたまねぎの様子
葉が倒れているたまねぎは収穫間近
撮影:平成26年7月16日 -
ビニールハウス内で乾燥中のたまねぎ
最終的にはハウスがコンテナでいっぱいに
(県北農業研究所園芸研究室 技師 福田 拓斗)
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