インタープランティングを活用したトマトの3段摘心新栽培様式の開発
トマトの低段栽培は、「多段栽培よりも密植栽培できること」や、「1作あたりの栽培期間が短期間であるため、熟練した技術がなくとも安定した生産ができること」などのメリットがあります。一方で、定植から収穫期まで未収穫期間が発生するので、収穫の連続性の面で多段栽培よりも劣る問題があります。
南部園芸研究室では、この問題を解決する手段の一つとして、収穫期前の株間に新苗を定植する「インタープランティング」を活用した3段摘心新栽培様式を開発しました。この栽培様式は、高設ベンチ上で3段摘心の密植栽培を行い、収穫期前にベンチ下方向につるおろし、次作苗をインタープランティングすることで、上方向の空いたスペースにつるを伸ばし、前作と次作の連続性を高めるものです。
これにより、通常年間3回程度の作付回数の3段摘心密植栽培を、5回程度まで増加させることができます。現在当研究室では、この栽培様式に適した作型や品種について研究を進めているところです。
注 本研究の一部は、農林水産省「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」において実施しています。
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1作目の栽培風景
通常の3段摘心の密植栽培 -
前作(1作目)をつるおろし2作目をインタープランティングした状態
(技術部南部園芸研究室 専門研究員 清宮 靖之)
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