本県の改良を担う種雄牛を目指して ~ 平成26年開始日本短角種直接検定候補牛の選抜スタート

ページ番号2005653  更新日 令和4年9月27日

印刷大きな文字で印刷

 畜産研究所では、平成26年7月から今秋に開始する日本短角種種雄牛直接検定の対象雄子牛の選定に向けて、県内14か所のエリート牧野で、牧野あたり3、4頭の雄子牛の予備選抜を開始しました。エリート牧野は、県内で飼養されている繁殖用雌牛のうち体型や遺伝的能力が高い雌牛群を放牧し、体型や遺伝的能力の高い基幹種雄牛との間で生まれた子牛の中から、次代の種雄牛や繁殖雌牛を生産するための放牧場です。

 今回の雄子牛の予備選抜では、今春生まれた雄子牛を対象に、発育、体型、遺伝的な能力や血統を考慮して8月上旬までに50頭程度を選定します。その後、予備選抜した雄子牛が病気に感染していないこと、遺伝的に両親を特定できること、ダブルマッスル遺伝子を保因していなこと等を確認して最終的に15頭を選定します。9月には選定した15頭を当所の肉用牛舎施設へ搬入する予定で、選定した雄子牛と会える日を心待ちにしています。

 当研究所では、今後とも雄子牛の生産に尽力されている生産者の皆様の期待に応えられるよう、選定した雄子牛から改良能力の高い種雄牛の作出に努めてまいります。

注 ダブルマッスル遺伝子:筋肉の大きさを調節するタンパク質であるミオスタチンの生成に関わる遺伝子が、塩基の欠落や置換によって本来の働きを失ったもの。ダブルマッスル遺伝子を保因する牛は、筋肉が著しく肥大して「豚尻」と呼ばれる独特の体型になる。

  • 放牧中の短角牛の写真

    選抜を行うため親子を集めます

  • 雄子牛を選別中の写真

    雄子牛を比較しながら選抜を行います

(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 神山 洋)

このページに関するお問い合わせ

岩手県農業研究センター 畜産研究所 家畜育種研究室
〒020-0605 岩手県滝沢市砂込737-1
電話番号:019-688-4328 ファクス番号:019-688-4327
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。