被災地の水田営農の再開に向けて ~ 大豆&ソバ等のディスク式畦立て播種機の実証試験
東日本大震災で被災した本県沿岸地域では、水田営農の再開に向けた転作作物の高能率・安定生産技術の確立が課題となっています。特に当地域は、小区画で分散した水田が多いため、より小回りのきく機械作業体系が必要とされています。
「ディスク式畦立て播種機」は、ディスク式畑用中耕除草機の後部に播種機を装着したもので、軽量・コンパクトで機動性に優れ、小区画で分散した水田でも高い効果が期待できることから、プロジェクト推進室ではダイズ、ソバ、ナタネを対象に現地で実証試験を行っています。
平成26年は、5月29日に大槌町で夏ソバを、6月18日には陸前高田市でダイズの播種作業を行いました。今後は、畦立て播種による湿害軽減効果や中耕培土の効果を確認しながら、作業のしやすさやコスト等を評価し、沿岸部の水田農業にマッチした技術体系に仕上げていきたいと考えています。
注 陸前高田市及び大槌町での実証試験は農林水産省委託事業「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」により実施しているものです。
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約7アールほ場でのディスク式畦立て播種機によるソバ播種作業
撮影:平成26年5月29日、大槌町現地ほ場 -
降雨後のソバほ場
畦間には水が溜まっていますが播種床への浸水は見られません
撮影:平成26年6月10日、大槌町現地ほ場
(プロジェクト推進室 主任専門研究員 藤田 智美)
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