極寒の根雪の下でじっと耐え ~ 麦類の耐寒雪性調査

ページ番号2005675  更新日 令和4年9月27日

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 秋に種をまく小麦や大麦は、発芽に低温期間を必要としますが、栽培に適する地帯を知るうえで耐寒雪性(寒さや根雪期間の長さに対する強さ)はとても重要な特性です。

 農業研究センターでは、一戸町奥中山に試験ほ場を設置し、麦類の耐寒雪性調査を実施しています。一戸町奥中山の試験ほ場の平成25~26年の根雪期間は、12月12日~4月7日の115日間で、農業研究センター・本部(北上市)のほ場の根雪期間(12月20日~3月24日の94日間)よりも3週間長く、試験地の冬の厳しさがおわかりいただけると思います。

 平成25年秋に播種した、小麦64種類と大麦43種類、合計107種類の麦類について耐寒雪性の強弱を調査し、今後その結果は県内の生産現場に新品種を導入する際に、例えば「栽培適地は根雪期間○○日以下の地域とする」というように、栽培適地の範囲を決めるために活用されます。

 また、東北農業研究センターなど新品種を育成している試験研究機関に調査結果を報告し、耐寒雪性の強い品種の育成に一役買っています。

試験ほ場の全景写真
試験ほ場全景
撮影日:平成26年5月2日
  • 青々と育った麦の写真

    耐寒雪性の強い麦
    寒さや雪にも負けず青々と育っています

  • 雪腐病のため枯死した麦の写真

    寒さと雪に負けてしまった麦
    雪腐病が発生したため枯死してしまいました

(技術部作物研究室 主任専門研究員 小原 公則)

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