種雄牛のラインナップますます充実! ~ 新たに2頭が基幹種雄牛デビュー

ページ番号2005680  更新日 令和4年9月27日

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 平成26年3月までに判明した黒毛和種種雄牛産肉能力検定(現場後代検定法)の成績が優秀だった2頭(「緑乃大地(みどりのだいち)」・「山根雲(やまねぐも)」)は新たに本県の基幹種雄牛に指定され、当研究所は4月から人工授精用凍結精液の本格供給を開始しました。各種雄牛の特徴は次のとおりです。

「緑乃大地」:一関市産で、父牛は、肉質の良さで定評のある「菊安舞鶴」です。母牛の「はるよしやす」も産肉能力に優れ、特に脂肪交雑は県内トップクラスです。いずれも「安福(岐阜)」の血縁牛です。検定成績では、全ての形質で県平均を上回り、特に雌の脂肪交雑(BMSNo.)は8.1、上物率83%と高い値でした。

「山根雲」:花巻市産で、父牛は、「第5八雲」です。母牛の「やまね」は、発育・体積・乳徴などに優れ、繁殖成績の優秀な「さわ」系の系統雌牛です。いずれも、「第5夏藤」の血縁牛です。検定成績では、枝肉重量やバラの厚さに優れ、上物率は79%と高い値でした。

 新たにこの2頭が基幹種雄牛に加わったことにより、高能力な県有種雄牛ラインアップが充実し、繁殖農家における種雄牛選択の幅が拡がりました。当研究室では、今後も様々な機会を通じて和牛農家や人工授精師の方々に情報提供を行い、県有種雄牛の利用拡大による「和牛産地いわて」のブランド力向上に努めていきます。

検定成績の概要

種雄牛名(産地)


母の父
祖母の父

検定成績

性別

頭数

枝肉

重量(kg)

ロース

芯面積(cm2)

バラ厚(cm)

皮下

脂肪厚(cm)

歩留

基準値(%)

BMS

(No.)

上物率(%)
A5率(%)

緑乃大地
(一関市)
菊安舞鶴
安糸晴
福桜(宮崎)
去勢

11

470

61

8.1

2.2

74.9

6.5

83

39

7

415

68

8.0

2.6

76.2

8.1

山根雲
(花巻市)
第5八雲
第3原茂
第5夏藤
去勢

9

510

60

8.2

3.2

73.4

6.0

79

26

10

483

56

8.5

3.8

72.9

7.4

岩手県関連牛出荷平均

平成14年1月~25年6月(+1σ値)

去勢

85,643

468

56

7.8

2.3

73.9

6.2

64

26

61,193

396

53

7.3

2.6

73.9

6.0

注:岩手県関連牛出荷平均より優れるものを太字で表示した

  • 「みどりのだいち」産子の枝肉写真

    「緑乃大地」産子の枝肉

  • 「やまねぐも」産子の枝肉写真

    「山根雲」産子の枝肉

(畜産研究所種山畜産研究室 主査専門研究員 西田 清)

このページに関するお問い合わせ

岩手県農業研究センター 畜産研究所 種山畜産研究室
〒029-2311 岩手県気仙郡住田町世田米字子飼沢30
電話番号:0197-38-2312 ファクス番号:0197-38-2177
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