2年目を迎え、より「エコ」に ~ 改良薪ストーブでイチゴハウスを暖房
南部園芸研究室では、国から「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」の委託を受け、陸前高田市米崎町でイチゴの促成栽培に薪ストーブを用いた栽培実証を行っています。本事業では、全国でも珍しい「木骨ハウス」や「布団資材」などを活用した栽培実証も行っています。
今回は、平成25年にもご紹介した薪ストーブを用いたイチゴ栽培実証について、2年目の状況を紹介します。薪ストーブは、釜石市の石村工業株式会社が改良を加え、薪の投入容量を500リットルに拡大しました。さらに100リットルの水槽を備え付け、局所加温に利用する温湯の温度を確保できるようになっています。
平成26年も100坪の木骨ハウスで実証を行い、薪ストーブはタイマーにより夕方5時に自動着火したのち翌朝の6時頃までハウス内の最低気温は6℃を下回らず、12時間程度の加温効果を確保できることが、また、温湯を活用した局所加温については、当研究室が発明した特許技術を基に盛岡市の東日本機電開発株式会社が市販化した高設ベンチの貯水槽を加温することでイチゴの生育が促進することを確認しています。
今後は、ハウス内気温の状況に合わせた燃焼制御技術を開発し、燃料の利用効率をより高めるよう改良を加えていく予定です。
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改良された薪ストーブの設置状況
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温湯を活用した局所加温
(技術部南部園芸研究室 主査専門研究員 山田 修)
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