「銀河のちから」の生産・利用にはずみ! ~ 試食検討会を開催しました
平成25年度に岩手県奨励品種に採用された、小麦新品種「銀河のちから」の特徴を広く知ってもらい生産・利用拡大を図るため、平成27年2月19日に岩手県工業技術センターを会場に試食検討会を開催しました(主催:農研機構東北農業研究センター、地方独立行政法人岩手県工業技術センター、岩手県農業研究センター)。
「銀河のちから」は、グルテンの質が強靱であるという特徴を持っており、これまでの加工試験において「ゆきちから」等とブレンドすることで、食感の優れたパンや中華めん、パスタが作れる可能性があることが分かっています。当日は、県内の6つの企業が「銀河のちから」を使用して製造したパン、中華めん、生パスタを参加した実需者や生産者が試食しました。製造を担当した企業から各社で工夫した小麦粉のブレンド割合などが紹介され、加工適性は概ね好評価で商品化に向けた積極的な意見が出されました。
既に「銀河のちから」を使用した生パスタやピザを商品化しているヌッフ・デュ・パプからは、「今後『銀河のちから』の利用を拡大していきたい」との力強いコメントがあり、岩手県学校給食会からは、「銀河のちから」を使用した県産小麦100%の給食パンを平成27年度以降実現していくとの計画が紹介されました。また、中華めんについては、岩手・盛岡らあめん同好会.comから「『銀河のちから』の登場により、今まで食べたことのない新しいラーメンの開発に期待したい」との意見がありました。
実需者からの評価も高く、試食した感想も好評価であったことから、生産者の方々も「積極的に面積拡大したい」と意欲を新たにした様子で、「銀河のちから」の需要拡大に期待が持てる試食検討会となりました。農業研究センターでは、加工適性を確保しながら安定した収量を確保できる、「銀河のちから」の栽培管理技術の開発に取り組んでいきます。
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「銀河のちから」を使って製造したパン
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試食検討会の様子
(技術部作物研究室 主任専門研究員 小原 公則)
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