水稲&畑作物の収穫はこれ一台にお任せ! ~ 復旧水田での小型汎用コンバイン収穫
プロジェクト推進室では、現在津波被災地での水田営農再開に向け、沿岸地域の立地条件に適した水稲・畑作物の省力・低コスト栽培技術の実証試験を行っています。その中で、収穫作業のコスト低減技術として、「小型汎用コンバイン注1」を活用して水稲および畑作物を1台の機械で収穫する作業体系の実証を行っています。
前回の夏ソバの収穫に続き、今回は秋ソバ、大豆、水稲の収穫について紹介します。大槌町で平成26年9月26日に秋ソバ、陸前高田市で10月24日に大豆、10月27・29日には水稲(飼料用米)の収穫を行いました。それぞれの品目の作業能率、作業精度(収穫ロスの少なさ)は、専用のコンバインと同等であることを確認しました。
実証2年目の水田では、実証試験に協力いただいている広田半島営農組合の組合員の方々に、実際に小型汎用コンバインでの収穫を体験していただき、「この機械なら自分たちの小さなほ場でも作業ができる」と感心していました。
水稲・畑作物の収穫には、それぞれ専用のコンバインを使用する体系が一般的ですが、複数のコンバインを所有することがコスト増大の要因となっています。今回の小型汎用コンバインを活用した実証試験を通じて、低コスト収穫体系を確立していきたいと考えています。
注1 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センターと三菱農機株式会社が共同開発し、4トントラックに積載可能な国内最小サイズの小型汎用コンバインです。
注2 本実証試験は、農林水産省委託事業「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」により実施しているものです。

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陸前高田市での大豆収穫作業
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大槌町での秋ソバ収穫作業
(プロジェクト推進室 主任専門研究員 臼井 智彦)
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