おいしさ&飼料自給率アップ! ~ 肥育後期豚の飼料用米給与実証試験
家畜育種研究室では、平成25年度から県内の黒豚生産農家で飼料用米を給与する実証試験を行っています。平成25年度は、トウモロコシとマイロを全量代替して飼料用米割合を55%に高めた配合飼料を肥育後期豚(体重70kg以上)に給与しました。その結果、慣行配合飼料を給与した肥育後期豚と比較して発育は遜色なく、ロース肉中の脂肪含量が増加し、官能評価で飼料用米を給与した豚肉が美味しいと好評でした。
平成26年度は、5月から8月にかけて配合飼料中のトウモロコシ、マイロ、大麦及びキャッサバミールを代替して飼料用米割合を75%に高めた、自給率75%の配合飼料を肥育豚に給与する試験を行いました。給与は、肥育後期豚(体重70kg以上)で実施したところ、良好な発育を示し、枝肉形質(背脂肪厚や枝肉と体長など)も慣行配合飼料の給与豚と同等でした。
9月からは肉質分析を開始しており、10月には官能評価も予定しています。今後、更に飼料用米の割合(飼料自給率)を高めた飼料の給与による、美味しい豚肉の生産が期待されます。
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豚舎でくつろぐ肥育後期豚
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飼料用米75%配合飼料の給与豚肉
(畜産研究所家畜育種研究室 専門研究員 佐々木 康仁)
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