若草が美味しい!やっぱり大自然はいいなぁ ~ 外山寄託放牧始まる
外山畜産研究室では、毎年5~10月までの間、地元の農家の方々が飼っている牛馬を預かって放牧する業務(寄託放牧事業)を行っています。牛の放牧地(小石川牧野)は平均標高約900メートルで、総面積670ヘクタールのうち一割強の約90ヘクタールが人工草地、その他は林地・野草地からなります。馬の放牧地(神社山牧野)は平均標高約750メートルで、総面積103ヘクタールのうち約15ヘクタールが人工草地です。
平成25年は、冬の積雪量の多さに加え、春先から5月上旬まで寒い日が続いたこともあり、例年の同じ時期と比べて、牧草の伸びが遅れていました。このため、利用農家の方々と一緒に現地を見ながら、草地の状況や放牧頭数などを勘案して放牧開始日を決定しました。牛については、当初予定していた5月22日から一週間遅れの29日に、馬については当初の予定どおり20日に放牧を開始しました。
当日、何度も放牧されて慣れている母牛は、狭い牛舎からの解放感からか、やや興奮気味でした。一方、この3月に生まれ、初めて放牧地を見る子牛達は、初めは少し戸惑っている様子でしたが、母牛に寄り添いながら、始めに利用する放牧地へと群れを成して山道を登って行きました。また馬は、放牧されるとすぐに身をよじらせて駆け回るものも見られました。母馬が若草を食べ始めると、すぐそばで子馬もまねるように食べていました。
毎年のことで目に馴染んだ光景ではありますが、牛馬にはやはり大自然がよく似合うと、改めて思いました。あとは、子牛や子馬達がすくすく育ち、10月下旬の放牧終了が無事に迎えられることを祈るばかりです。
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群れを成して新緑の山道を登る牛たち
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一心に若草を食む馬の親子
(畜産研究室外山畜産研究室 主査専門研究員 太田原 健二)
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