パンがふくらむ、期待もふくらむ ~ 小麦新品種「銀河のちから」が開花中です

春の寒さで生育が遅れていた小麦も、このところの好天でようやく穂を出し、花を咲かせています。技術部作物研究室では、小麦の新品種として最も期待している「銀河のちから」について、特性調査を行っています。
「銀河のちから」は、生地が強力粉より強い“超”強力という性質をもち、主にパンやパスタ向けとして独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究センターが育成した新品種です。この品種の特にユニークな点は、単品で使用するよりも本県の主力品種である「ナンブコムギ」や「ゆきちから」とブレンドすることで、パンのふくらみが良くなるという特徴があり、パン業界からも大きな期待が寄せられています。
栽培の面でも、県の主力品種で問題となっている「縞萎縮病」という病気に強いことや、収穫時期の雨による「穂発芽」という品質低下が起きにくい、といった優れた特性が分かってきています。
当センターでは、製粉・製パン業界や生産者と協力して、現場から期待されている「銀河のちから」の品種特性を明らかにし、できるだけ早く県の「奨励品種」にしたいと考えています。

(撮影日:平成25年5月31日)
(技術部作物研究室 主任専門研究員 小原 公則)
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