岩手の稲を病害から守りたい! ~ 水稲病害防除対策の研究について紹介します
平成25年度、病理昆虫研究室に転入してきました、菅広和(かん・ひろかず)と申します。主に水稲病害に関する研究を担当します。どうぞよろしくお願いします!
私は以前、病害虫防除所で水稲病害虫の発生予察を担当し、県内各地で病害虫の発生状況を調査してきました。その中で、病害虫の多発により無残な姿になった稲を幾度となく目にしました。育苗期に細菌病や苗立枯病が全面に発生したハウスや、葉いもちでズリ込んだ水田、カメムシによる斑点米がたくさん混入した米…そんな時はいつも農家の方はがっくり落胆しており、とても気の毒な気持ちになりました。そんな経験から、少しでも多くの稲を病害虫から守りたいと思い、防除対策等の研究に取り組んでいます。
本年度は、「いもち病の防除体系確立」と「育苗期の細菌病類等の総合防除技術確立」の2つのテーマを中心に研究を進めています。このうち「育苗期の細菌病類の防除技術」に関する研究は、すでに試験が始まっており、細菌病類の発生しやすい条件や効果的な防除方法を明らかにすることを目指し、育苗期の防除試験を実施するとともに、本田での防除試験に向け5月16日に田植えを行ったところです。
県内の水稲栽培では、本年は細菌病の発生は少ないようですが、病気の出やすい条件で育苗した私の試験苗では、狙いどおり細菌病が発生しています。今後、この苗を使って様々な調査を行い、本コーナーで随時紹介する予定です。
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細菌病の発生状況を調査中
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これが細菌病です
(環境部病理昆虫研究室 専門研究員 菅 広和)
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