省力・低コスト技術で復興支援 ~ 被災水田で湛水直播栽培実証試験スタート!

ページ番号2005893  更新日 令和4年11月11日

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 東日本大震災津波により大きな被害を受けた陸前高田市の水田では、現在復旧作業が急ピッチで進められており、徐々に水稲の作付けが再開されていますが、内陸部に比べほ場が小区画で、かつ分散しているため、作業効率の向上とコスト低減が求められています。

 そこで農業研究センターでは、これらの課題解決に向けて、陸前高田市の広田半島営農組合の復旧水田において水稲湛水直播栽培の実証試験を実施することにしました。平成25年度は、専用播種機による「カルパーコーティング土中条播」「鉄コーティング表面条播」、動力散布機による「鉄コーティング表面散播」について試験を行い、直播栽培での収量確保のための管理技術(施肥量、播種量等)や小区画ほ場に適した播種方法について検討しています。

 5月8~9日の播種作業では、立ち会った同組合の組合員から、「作業が速い!」「動力散布機なら持っているから自分たちでもできる」「苗代がかからないのは大きい。ぜひ成功してほしい」と、期待の声が寄せられました。この実証試験を通じて、沿岸地域に適した直播技術を確立することで、復興の一助になればと考えています。

注)本実証試験は、農林水産省委託事業「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」により実施しているものです。

  • 専用播種機による鉄コーティング種子表面条播の様子の写真

    専用播種機による鉄コーティング種子表面条播
    (撮影日:平成25年5月9日)

  • 動力散布機による鉄コーティング種子表面散播の様子の写真

    動力散布機による鉄コーティング種子表面散播
    (撮影日:平成25年5月8日)

(プロジェクト推進室 主任専門研究員 臼井 智彦)

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